ARTS SEED KYOTO

検索

サファリ・P
第10回公演“悪童日記”

原作:アゴタ・クリストフ 翻訳:堀茂樹
脚本・演出:山口茜

 

サファリ・Pが上演を重ねてきた『悪童日記』を、2024年、新たなキャスト、台本、演出で5年ぶりに再演します。

本作は、母と離れ祖母のもとに疎開した幼い双子が、戦争によって炙り出された人々の浅ましい言動から己の心身を守るために、自らを鍛え上げる物語です。小説は双子の書いた日記という形で進行します。サファリ・Pは、この日記に書かれた”物語”を舞台化するのではなく、双子によって、感情を排除され事実のみを簡潔に記された日記の文体そのものを舞台化することで、日記には決して記されなかった双子の感情を舞台上に再現します。

 

 

主人公である双子が、小説の中で一貫して取る行動は、自分にとって絶対に必要なものはあらゆる手段を使って必ず手に入れるということです。戦争によって人々の心は荒んでいるため、そこで自然発生する過酷な暴力に耐えるべくトレーニングを行い、自らの感覚を麻痺させながら、自分たちだけでなく、あらゆる人が生き延びるために必要なものを知恵を絞って入手し与えます。反対に、他者の人権を脅かす人に対しては惜しみない罰を与えます。

そしてその様子を毎日、大きなノートに記します。作文のルールは単純で、内容は真実でなくてはならない、つまり見る人によって変わるような形容詞や感情の表現ではなく、事実の描写でなくてはならないというものです。

だから私はこの双子を「戦時下を生き延びようとするいたいけな子供たち」ではなく、この世界の「神」すなわち「文体」として描くことを思いつきました。それで2016年の初演では、稽古着の5人の演者の身体と5つの無色の平台のみで世界を表現しようとしたのです。

そうしてこれまで4度の上演を重ねてきましたが、今回新たに、作品の中で、愛の定義を問い直したいと思っています。

あらゆる施しを拒否する双子も、最初の頃は「髪に受けた愛撫だけは捨てることができない」*と記します。これは同じく小説に登場する「兎っ子」と呼ばれる子供も口にすることです。「私はね、果物や魚やミルクなんて欲しくないわ。そんなもの私、盗めるんだもの。私はね、あんたたちが私を愛してくれたらってそう思うのよ。誰も私を愛してくれない。母さんさえも」*

私たちはつい、愛というものを、言葉や愛撫や束縛で表現しようとしますが、小説「悪童日記」のなかで双子は、自らの体験と作文を通して、これまで知らなかった新しい愛の形を知り、それを実行することになります。そこから読み取れるのは、その愛の形こそが戦争を無くす鍵なのだという、アゴタ・クリストフからのメッセージのようにも思えます。
言葉でもなく、愛撫でもなく、束縛でもない愛とはなんなのか。
ぜひ見届けにいらしてください。

*アゴタ・クリストフ著, 堀茂樹訳『悪童日記』ハヤカワ文庫, 2001 より

 

山口茜

 

 

日時

4月12日(金) 19:00
4月13日(土) 12:00/17:00
4月14日(日) 13:00
4月15日(月) 13:00/19:00
4月16日(火) 13:00

・受付開始は開演の45分前、開場は30分前です。

 

チケット

[自由席/日時指定/税込]
一般:4,000円
U-18:1,000円
障がいのある方とその介助者(同伴の介助者1名無料):2,500円

※未就学児入場不可
※U18は公演当日要年齢証明書
※障がいのある方とその介助者チケットは、障害者手帳等をお持ちの方がご購入いただけます。
身体障害者手帳、療育手帳、精神保健福祉手帳のいずれかを当日 受付でご提示ください。
また、ご同伴の介助者一名まで無料になります。
※車いすで観劇をご希望の方はチケット予約時に備考欄にてお知らせいただくか、『悪童日記』制作部までお問合せください。
※入場券の整理番号は当日受付順となります。

 

⚪︎鑑賞サポート
●台本の事前貸出サービス [ 無料 ] 聴覚障害のある方、聞こえにくい方を対象に、上演台本(PDF)の事前貸出を行います。上演台本データは、公演終了の4月16日まで閲覧いただけます。
ご希望の方は、チケット購入時にお知らせいただくか、ご観劇日とお名前を記載の上『悪童日記』制作部までお問合せください。

●車椅子をご利用の方、盲導犬をお連れの方など、ご来場、ご観劇に関して心配事やサポートの必要がある方は、『悪童日記』制作部ま でご相談ください。

 

チケット取り扱い

▽THEATRE E9 KYOTO
チケット購入は、ページ下部からご希望の日時とチケット種別をご選択ください。
▽Peatix
https://peatix.com/group/4185018

 

キャスト

芦谷康介(サファリ・P)
佐々木ヤス子(サファリ・P)
達矢(サファリ・P)
大熊隆太郎(劇団壱劇屋)
辻本佳

 

スウィング

谷美幸(劇団壱劇屋)

 

クレジット

原作:アゴタ・クリストフ
翻訳:堀茂樹
脚本/演出:山口茜
作曲:増田真結
舞台美術:夏目雅也
照明:池辺茜
音響:森永恭代
舞台監督:下野優希
演出助手:入江拓郎(THE ROB CARLTON)
宣伝デザイン:山口良太(slowcamp)
宣伝写真:中谷利明
制作:水戸亜裕美、寺田凛、染谷日向子(合同会社syuz’gen)、合同会社stamp
企画/製作/主催:合同会社stamp
提携:THEATRE E9 KYOTO(一般社団法人アーツシード京都)

 

Webサイト

HP|https://stamp-llc.com/
Twitter|https://twitter.com/stampllc
Instagram|https://www.instagram.com/safarip_torikoa/
facebook|https://www.facebook.com/stampllc

 

お問い合わせ

『悪童日記』制作部
TEL:03-4213-4290(合同会社syuz’gen 平日10:00-18:00)
MAIL:https://stamp-llc.com/contact

 

ご予約、チケットに関するお問い合わせはこちら

THEATRE E9 KYOTO
TEL:075-661-2515(10:00〜18:00火曜休館)
メール

 

新型コロナウイルス感染症感染予防の為
THEATRE E9 KYOTOへご観劇やご来場いただく皆様にお願い申し上げます。

■下記の症状がある場合はご来場をお控えください。状況によってはご来場をお断りすることがございます。あらかじめご了承ください。

・37.5°C以上の発熱。

・次の症状がある場合。
咳、喉の痛み、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、味覚・嗅覚障害、下痢、嘔気・嘔吐 等の症状

■マスクの着用はお客様の任意となります。

■「咳エチケット」をお守りいただき、手洗いや手指消毒のご協力をお願いいたします。

※ご予約に関するご注意
・開演5分前までに受付をお済ませください。それ以降はキャンセル扱いになる場合がございます。お早めにご来場ください。
・公演中止などの不測の場合をのぞき、チケット購入後の返金、日時の変更はできません。
・E9には駐車場はございません、公共交通機関でご来場ください。周辺道路への駐車は、ご近所のご迷惑となりますので硬くお断りします。

※複数名分のチケットをご予約の際には、お連れ様のお名前を備考欄にて事前にお知らせください。
※E9サポーターズクラブ会員/支援会員のお客様は、備考欄に会員番号をご入力ください。