ARTS SEED KYOTO

検索

NEWS

「京都オルタナティブスクール・ミーティング2020」を開催します

2021.02.21

 

この度THEATRE E9 KYOTOでは、「京都オルタナティブスクール・ミーティング2020」と題したシンポジウムをオンラインで開催いたします。 私たちはこれまで久保田先生やアーティストの方々と協働して、様々なプロジェクトで子ども達と作品を創作したり、ワークショップや観劇鑑賞の機会を共にして参りました。今後もより常設的な関わりを子どもたちと持つことで、 子どもだけでなく私たち大人も学びの機会を持てるのではないかと考えています。そこで劇場が開く子ども向けアートスクールという場づくりを検討し はじめました。その場にはどのような可能性があるのか、オルタナティブな教育の場を実践されておられる諸先生方に、プログラムについて、或いは運営について等、様々な角度でお話しを伺います。

THEATRE E9 KYOTO 芸術監督 あごうさとし

 

我が家の事柄として、最近、子どもの「幸せ」ってなんだろうかと考えることが増えつつあります。そのきっかっけは、小学校に行きたくないという子どもからの声でした。学校とはそもそも何のために行くべき場所なのか。このことを考えるとき、「幸せ」がテーマのひとつになると感じます。文部科学省の資料によれば、増え続ける小中学生の不登校の理由として、いじめや家族関係の不和などを挙げられていますが、掘り下げて考えてみると、それらは社会が孕む諸問題と結びつきます。究極的には、子どもの「幸せ」は、子どもを内包する社会の「幸せ」を考えることと同意なのだと思います。

今回のシンポジウムにお招きするゲストは、(ご本人が自負されるかどうかはわかりませんが)子どもの「幸せ」に向けて対峙し、先駆的な活動を行っている方々です。そこで語られるであろう哲学と実践は、「THEATRE E9 KYOTO」における新しい試みにとって重要な意味を持つとともに、子どもに触れる多くの人たち、実践者のみなさんにとっても、示唆に富んだものになると想像しています。

大学教員/NPO理事 久保田テツ

 

 プログラム

DAY1|2021年2月28日(日) 13:00〜17:00
【これから子どもに求められる学びの場とは】

13:00〜13:15 プロローグ/こどもアートカレッジ構想について
13:15〜13:45  プレゼンテーション1/小山田徹(美術/京都市立芸術大学)
13:50〜14:20 プレゼンテーション2/ほんまなほ(哲学/大阪大学)
14:20〜14:30 ―10分休憩―
14:30〜15:00  プレゼンテーション3/石井路子(演劇教育/追手門学院高等学校)
15:05〜15:35 プレゼンテーション4/福本理恵(食と生活/株式会社 SPACE・東京大学)
15:35〜15:50 ―15分休憩―
15:50〜16:50  ディスカッション/THEATRE E9 KYOTOメンバー含めてディスカッション
16:50〜17:00 エピローグ/まとめ

 

DAY2|2021年3月01日(月) 13:00〜17:00
【学校のクリエイティビティと環境整備のいま】

13:00〜13:15 プロローグ/こどもアートカレッジ構想について
13:15〜13:45  プレゼンテーション1/ニールセン北村朋子(デンマーク)
13:50〜14:20 プレゼンテーション2/舘野繁彦・春香(タテノイト)
14:20〜14:30 ―10分休憩―
14:30〜15:00  プレゼンテーション3/塚越暁(原っぱ大学)
15:05〜15:35  プレゼンテーション4/伊勢達郎(自然スクールトエック)
15:35〜15:50 ―15分休憩―
15:50〜16:50  ディスカッション/THEATRE E9 KYOTOメンバー含めてディスカッション
16:50〜17:00 エピローグ/まとめ

 

 参加方法

料金|無料
申し込みフォーム|https://forms.gle/qDRNo6fLPUCqg5Xb9

イベントは、Youttubeライブを使って行います。
お申し込みアドレスに、イベント前日までに配信ライブにアクセスできるURLをお送りいたします。

 

 ゲストプロフィール

 

○小山田徹(京都市立芸術大学)

美術家。京都市立芸術大学在学中にパフォーマンスグループ「ダムタイプ」を友人たちと結成し、1998年までメンバーとして活動。ダムタイプの活動と並行して、90年からさまざまな共有空間の開発を始め、近年は焚き火を使った「ちび火」「Weekend Cafe」「Green Mountain College」などを行う。京都市立芸術大学教授。

 

○ほんまなほ(大阪大学)

大阪大学COデザインセンター教授、ガムラン奏者、パフォーマー。臨床哲学を専門に、哲学プラクティス、対話、こどもの哲学、フェミニズム哲学、多様なひとびとが参加する身体・音楽表現についての教育研究を行う。著書『ドキュメント臨床哲学』、『哲学カフェのつくりかた』『こどものてつがく』(共著)ほか、『アートミーツケア叢書』監修。

 

○石井路子(追手門学院高等学校)

ドラマティーチャー・高校教諭
2004年から福島県立いわき総合高校において演劇教育を実践。
教育を受けた高校生にプロの劇作家・演出家を出会わせ、成果発表公演を行う。
2013年プロデュース作品 飴屋法水作・演出『ブルーシート』は第58回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年から大阪府の追手門学院中・高等学校において表現コミュニケーションコースを立ち上げ、表現教育を行っている。」

Photo : Azuna Furuya (500G Inc.)

 

○福本理恵(株式会社 SPACE・東京大学)

創業者
代表取締役 最高情熱責任者 (CEO)

広島大学修士課程及び東京大学大学院博士課程にて認知発達心理学を研究。2012年からは東京大学先端科学技術研究センターにて「Life Seed Labo」、「異才発掘プロジェクトROCKET」のプロジェクトリーダーとして全般を指揮。個別最適な探究的学びの設計における知見を生かして、2020年8月に株式会社SPACEを創立。

 

○ニールセン北村朋子(デンマーク)

Cultural Translator
日本とデンマーク。人と人。人と人を取り巻く環境とのつながり。教育と民主主義をツールにこれらを思考し、ほぐして広く伝え、協働する実践者。人とそれを取り巻く環境が幸せな地球を目指し、そのためのネットワークづくり、学びと思考と実践の場づくりを行う。デンマーク、ロラン島で食のフォルケホイスコーレの来秋開校準備中。対話や実験、実践を通じて持続可能、健康でおいしい食と水の公平な分配、安全供給とよりよい民主主義の世界との共有を進める。

 


○舘野繁彦・春香(タテノイト)

東京工業大学、海洋研究開発機構、岡山大学で教員/研究員として従事。専門は地球惑星科学。娘の子育てを機に、地球の起源と進化という46億年の”過去”を探る研究から”未来”を創造する「教育」へ研究分野を転向。保育士資格を取得し退職。2019年埼玉県秩父郡横瀬町に「タテノイト」を共同設立。「情熱・教養・当者意識」をキーワードに、保育園・探究学習教室・絵本カフェを通して幅広い世代に対して人の育ちを支える事業を展開する。

 

○塚越暁(原っぱ大学)

1978年生まれ、神奈川県逗子市出身。原っぱ大学ガクチョー/HARAPPA株式会社代表取締役。中3男子、小6女子の2児の父。2012年、大人と子どもが本気で遊ぶ場、「子ども原っぱ大学」を立ち上げる。2015年HARAPPA株式会社設立、サービス名を「原っぱ大学」に。現在は神奈川県逗子市、千葉県佐倉市、大阪府茨木市の3フィールドで原っぱ大学を運営中。http://harappa-daigaku.jp/

 

○伊勢達郎(自然スクールトエック)

徳島県阿南市出身。
学生時代よりカウンセリング・キャンプを学び、(財)青少年野外活動総合センター指導部を経て、1985年「自然スクールTOEC」を設立。個人やグループのカウンセリング及び、沖縄無人島キャンプなど、たくさんのフリーキャンプ(自由なキャンプ)を展開。
90年「TOEC幼児フリースクール(ようちえん)」、98年「TOEC自由な学校(小学校)」を設立。社会に新しい学校のスタイルを発信・提案している。大学や看護学校の非常勤講師なども務める。

 

 

企画メンバー|
あごうさとし(THEATER E9 KYOTO 芸術監督)
蔭山陽太(THEATER E9 KYOTO 支配人)
福森美紗子(THEATER E9 KYOTO 事務局)
久保田テツ(大阪音楽大学ミュージックコミュニケーション専攻 准教授)
松岡咲子(大阪音楽大学ミュージックコミュニケーション専攻 助手)

主催|一般社団法人アーツシード京都
協力|一般社団法人リリース、TRAFFFIC
助成|公益財団法人セゾン文化財団
下京区まちづくりサポート事業「SHIMOGYO+GOOD」採択事業