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THEATRE E9 KYOTO 2024年度のご挨拶
2024.04.24
THEATRE E9 KYOTO 2024年度のご挨拶
平素より、THEATRE E9 KYOTOにご愛顧を賜り誠にありがとうございます。
「京都に100年続く小劇場を!」この掛け声と共に、2019年6月に弊館THEATRE E9 KYOTOは開館しました。館長茂山あきらによる柿落とし公演「三本柱」の上演を皮切りに、2024年度で5周年を迎える運びとなりました。
コロナ禍など様々な課題難題がありつつも、これまでほぼ毎週のように舞台芸術、あるいは音楽会・展覧会などを上演・展示ができておりますこと、
アーティストの皆様、出演者・スタッフの皆様、サポーターズクラブの会員様、ご支援者・協力者の皆様、地域の皆様、そして、ご来場いただいております全てのお客様に厚く御礼を申し上げます。
「作品をつくる・地域を作る」劇場として、年間プログラムとE9サポーターズクラブ(劇場支援会員制度)を基礎的な制度とし、舞台芸術を中心に、地域性・現代性・多分野協働などの特性を大事にして参りました。近年は特に、人材育成・若手支援・市民参加などの各事業に力を入れて参りました。
24年度は、本邦初の現代舞台芸術を専門とする民間劇場である築地小劇場が誕生して100年、アートスペース無門館(アトリエ劇研)が開館して40年、私がアトリエ劇研のディレクターになってからも10年と、節目の重なる年でもあります。
5周年の区切りを得て、これまでの振り返りを行いつつ、次世代にバトンを渡すそのような年にして参りたいと思います。
主催事業では、俳優・劇作家・演出家の田中遊氏と共同する朗読会「ガザ・モノローグ」の上演に始まり、開館5周年事業、副館長である現代美術作家・演出家のやなぎみわによるレクチャー・上映「1924 沸騰の時代」、KYOTO EXPERIMENT京都国際舞台芸術祭の公演、2年間のワークインプログレスを経て上演する最古の喜劇、OOAK#3「アカルナイの人々」を予定しています。年間プログラムには掲載されていませんが、技術者育成のためのワークショップ、弊館に蓄積されたアーカイブ資料を元にしたイベントなど、上演以外のプログラムもございます。
共催事業として、アソシエイトアーティストの穴迫信一氏・福井裕孝氏の上演は、本年度で最後の3年目を迎えます。両氏が創造する新たな視点や革新的な現代舞台芸術作品をぜひご期待ください。新たな若手支援策「U30創造支援事業」として劇団CLOUD9・Gesu◎・幻灯劇場・ノラ・劇団ヨアガキ・SMILEの6団体にご参画いただきます。24年度・25年度と2年間にわたって、毎年1作の上演が予定されています。20代の次世代を担うであろう各カンパニーにぜひご注目ください。
共催事業では他に、6年連続となる田中泯氏のダンス公演など、見逃せない作品が目白押しです。
提携公演における新しい取り組みとして、2週末の上演を想定したセミロングラン公演の枠組みがございます。Alphactによる世界レベルの技術と個性がぶつかるダンスアクト『Last Entertainment-ラストエンターティンメント-』、E9でも2度の公演を行い好評を博している共通舞台の新作公演「ロミオとジュリエット」は、これまでに無い熱気を劇場にもたらすことと思います。
この稿では、ご紹介できない魅力あふれる作品が揃い踏みです。
ひとつでも多くの作品をご覧いただきたく、上演作品を原則全てご覧いただけるE9サポーターズクラブの会員を募集しています。
この会費で劇場は支えられております。また、観劇を通じて作品やアーティストを育てていただきたく、皆様のご入会をお待ち申し上げます。
本年の年間プログラムは、24年4月1日現在、4月から12月までのプログラムとなっております。隣接地の工事が予定されており、工事の日程が定まり次第、新たなプログラムを追加する可能性もございます。ご了承のほどお願い申し上げます。
最後に、次期芸術監督には、演出家の村上太基氏(共通舞台)をお迎えすべく、本年からは芸術参与としてご参画いただき、25年度にTHEATRE E9 KYOTO芸術監督に正式にご就任いただく運びです。芸術監督交代にあたり、今後、様々な新たな取り組みや体制の変更などがございます。適宜、皆様にお知らせ申し上げますので、変化するTHEATRE E9 KYOTOに一層のご注目とご愛顧を賜りますよう切にお願い申し上げます。
24年度も皆様のご来場をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。
THEATRE E9 KYOTO芸術監督 あごうさとし